サウスコ社、医療情報管理の物理セキュリティを強化する アクセス制御ソリューションの国内需要を開拓

サウスコの電子ロータリーラッチ「R4-EM」(左)と近接カードリーダ(右)

[大阪]  2015年5月1日 – ロック、ラッチ、ファスナ、ヒンジ、ポジショニングテクノロジーや電子アクセスなど各種アクセスソリューションの世界的なリーディングサプライヤーであるサウスコ社の日本法人サウスコ・ジャパン株式会社(大阪市此花区/代表取締役 渡邉哲哉)は、医療情報管理の物理的な安全対策強化に向けた電子アクセスソリューション(EAS)の需要開拓を進める。サウスコでは、電気的に鍵を開閉する電子ロータリーラッチ「R4-EM」製品を核として、キーパッドや近接カードリーダといった各種アクセス制御装置とを組み合わせ、ユーザーの用途に応じた電子アクセスシステムを提案する。

医療施設においては医療情報の厳格なセキュリティ管理が必須であり、個人情報を管理する電子カルテ端末へのアクセス、モバイルカートで施設内を定期的に搬送される医薬品の在庫や血液および規制薬物などに厳重な管理が求められている。安全な情報管理体制の構築には、情報システムへの不正アクセスやデータの改ざんといったネットワーク面でのセキュリティ対策と併せ、電子カルテ端末やディスプレイ、医療用カートといった医療機器本体への物理的なアクセスをハードウェアによって制御する物理セキュリティの対策が欠かせないものとなっている。

このたびサウスコが医療情報管理に向けて提案を始めるR4-EM電子ロータリーラッチは、センサーと複数信号の出力機能を備え、ローカルおよび遠隔監視の両用途にデータ提供が可能な電気機械式ラッチである。R4-EMは、独立型のキーパッド、ネットワークに組み込まれた近接カードリーダや生体認証/指紋照合システムといった様々なアクセス制御装置と組み合わせることで、より厳格な物理セキュリティ対策を医療機器に施すことができる。またR4-EMは非常にコンパクトなため、わずかなスペースで機器に内蔵することができる。R4-EMを用いた電子アクセスシステムは既存のビルセキュリティシステムとの統合も可能であり、医療施設が新たな機器の導入や入れ替えを検討する際にも、既存のセキュリティシステムを活かすことができるため設備投資コストを大幅に抑えられる。

電子アクセスの利点

  • 物理的なキー管理の問題を解消
    電子アクセスシステムの導入は、電子認証によってユーザーのアクセス権を簡単に追加・削除でき、物理的な鍵が不要となり、遠隔からの更新も可能。
  • 目に触れるアクセスポイントを排除
    ロック・ラッチ機構を機器内部に搭載し明確な攻撃ポイントを表面に露出させないことで、外部からの破壊行為を最小化。
  • 他のセキュリティシステムとネットワーク接続可能
    電子ロック/ラッチは複数台の監視カメラや他の保護装置と接続でき、セキュリティネットワークの機能および規模を拡張可能。

サウスコ・ジャパン、カントリーマネージャー/代表取締役の渡邉は、「米国においては健康情報の保護に関する国家基準として『HIPAA法(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)』が制定され、医療機関だけでなく医療機器メーカーにおいても厳格な遵守が求められています。このため米国の医療機器メーカーにおいては、HIPAA法で定められているよりも厳重なセキュリティに対応するため、EASの採用を拡大しています。これらのソリューションは、電子署名などの監査証跡(情報システムの処理記録)を残し機器へのアクセス状況を遠隔監視可能にすることで、法令順守の証明などコンプライアンス要件を満たすことができます。」と話している。

R4-EM電子ロータリーラッチは、軽荷重、標準から屋外用など用途に向け数種展開している。詳しくは、ウェブサイト www.southco.com/ja-jp/product/hierarchy.html?hid=8252 を参照ください。