ソンウォン、物性を向上し抽出を抑える 新たな樹脂添加剤処方を導入

ポリプロピレン成形品の厚肉部分における長期熱安定性(Long Term Thermal Stability)

ポリプロピレン成形品の厚肉部分における長期熱安定性(Long Term Thermal Stability)

2010年11月16日 – 世界市場における樹脂添加剤の大手メーカーであるSongwon Group(松原産業株式会社・本社:韓国ウルサン市、以下Songwon)は、高耐熱性や耐変色性に優れ、抽出を抑える熱可塑性樹脂向け添加剤の新たな配合処方を開発した。

近年、最終製品の機能性や耐久性に対する市場要求の高まりから、製品の耐用年数や耐熱性に関する基準が押し上げられている。このためフェノール系や硫黄系をベースにした既存の酸化防止剤は、厳しさを増す最新の業界基準を満たせない場合がある。フィラー強化および非強化のポリプロピレンなどの素材は、通常、厚肉部分を持った射出成形品として利用されているが、今後ますます物性の向上や製品の長寿命化が求められることが想定される。また、環境・安全・衛生(EHS)基準についても、さらなる耐抽出性を求めるなど、より厳格化の度合いが強まっている。

Songwonのグローバル・アプリケーション&テクニカル・マネージャーであるクラウス・ケックは「私たちのソリューションは、現在、業界基準が要求する長期熱安定性に関する性能を50%以上上回ると共に、従来よりも少ない添加剤充填量でこれらの基準を満たすことができます。これは、添加剤が多く充填される用途で発生する変色率の抑制に貢献します。また、充填量の低減は耐抽出性に対しても非常に効果的です。」と述べた。

さらに同氏は「Songwonは各市場のリーダーである当社顧客の要望を反映し、EHSへの対応を非常に重視しています。このたび開発した新たな配合処方は、こうした私たちの取り組みの成果の一つであり、添加剤市場における最適なパートナーであり続けるために、今後もより優れた製品の開発に取り組んでいきます。」と締めくくった。