2011年3月3日 – SABICイノベーティブプラスチックスは、省エネ照明器具の製造から販売までを手掛けるLeedarson Lighting（リーダーソン）社が発光ダイオード（LED）レトロフィット電球2種の白色ヒートシンクに、LNP* Konduit*熱伝導性コンパウンドを採用したと発表した。中国アモイに本社を置くLeedarson社は、二次的な塗装工程を経ることなくスタイリッシュで熱安定性のある白色の実現や射出成形による生産性の向上、そして電気絶縁性に関する業界規制への準拠といった主要な目標を達成するため、ヒートシンクの製造にアルミニウムの代替として新しいLNP Konduitコンパウンドを採用した。優れたデザイン性や生産性、熱放散性といったメリットを併せ持つLNP Konduitコンパウンドは、LED照明の普及や省エネの促進、環境負荷低減に寄与する。
Leedarson社のゼネラルマネージャーであるエダー･リーは「当社は白色LNP Konduitコンパウンドをヒートシンクに初めて使用した照明器具メーカーであり、高効率かつスタイリッシュなLEDレトロフィット製品を消費者の方々に提供することで業界をリードして参ります。LED電球の外観が改善されることにより、市場での印象は大きく変化し、受け入れられ易くなると思われます。LNP Konduitコンパウンドは射出成形が可能なため、金属加工に比べ生産能力の増強を容易に行うことができ、これは需要の増加が見込まれる市場環境において非常に大きなメリットです。また同素材は汎用性に優れており、新たなLED技術に向けた次世代ヒートシンクの設計における可能性の拡大にも貢献します。」と述べた。
SABICイノベーティブプラスチックスのグレーター・チャイナ・プレジデントのピーター･チャンは「LED照明器具は5万時間の最大寿命や非常に低い電力消費量といった特徴により、省エネに非常に大きく貢献する可能性が期待できます。SABICイノベーティブプラスチックスは、サステナビリティに対する取り組みの一環として、LEDの設計改善や生産性向上に寄与する特殊素材の製品ポートフォリを提供しています。特にヒートシンク用のLNP Konduitコンパウンドは、LEDの輝度の最適化や長寿命化に大きく貢献します。このたびのLeedarson社との製品開発は、環境面の目標達成において重要な節目になるものです。」と述べた。
LNP Konduitコンパウンドによるアルミニウムの代替
Leedarson社は、2ワット（W）の透明LEDキャンドル型電球と丸型電球のヒートシンクを開発するに当たり、白色LNP Konduitコンパウンドを使用した。同電球は大手ホームセンターや世界各地のチェーン店で販売されている。Leedarson社は様々な伝導性熱可塑性樹脂を評価した結果、優れた熱伝導性やハロゲンフリーでの難燃性、6kVの破壊試験を通過した電気絶縁性や色安定性に優れることからLNP Konduitコンパウンドを採用した。
熱伝導性コンパウンドはアルミニウムや他の金属と比較して、一般的に熱膨張係数（CTE）が低いため、示差膨張による応力が軽減される。またアルミニウムに比べ非常に軽量である。
LNP Konduitコンパウンドはエンジニアに対して設計自由度を提供し、金属で必要とされる従来の鍛造や鋳造、二次工程を必要とせず、射出成形によって複雑形状が成形でき部品統合が可能となる。熱可塑性樹脂は大量生産によるコストメリットを実現すると共に、熱伝達を最適化する画期的な構造の開発に向けた可能性を広げる。
SABICイノベーティブプラスチックスのLED照明器具製品の詳細については、www.sabic-ip.comへアクセスして下さい。製品の技術的な詳細は、www.sabic-ip.com/prtechinquiry へアクセス下さい。
* SABIC Innovative Plastics IP BVの商標です。