日本・東京、2022年4月27日 – IRIS(国際鉄道業界標準規格)認証を取得した鉄道通信ソリューションのプロバイダーであるMoxaは、高度道路交通システム用途における車載や沿線アプリケーションに向けて、車載機器に求められるEMC規格のE1マークに加え、EN 50121-4およびISO 7637-2規格に適合した堅牢な産業用コンピュータ「V2403Cシリーズ」を発表しました。現代の交通システムにおいては、乗客に安全な交通体験を提供する上で常にメンテナンスが重要な要素となっています。MoxaのV2403Cシリーズは、こうしたメンテナンス労力の低減に寄与する産業用コンピュータです。
交通インフラにおける信頼性を強化
V2403Cシリーズは、堅牢なコンピューティング・プラットフォームの構築におけるMoxaの豊富な専門知識が活かされた製品であり、広範な温度環境での動作が可能で、高い計算能力と高信頼性のワイヤレス接続が求められる過酷環境で使用できます。V2403Cは現場ですぐに利用可能なソリューションとして開発された産業用コンピュータで、Intel® Core™ i7/i5/i3またはIntel® Celeron®高性能プロセッサーを搭載し、最大32GBのRAM、1つのmSATAスロット、ストレージ拡張用としてホットスワップに対応した2基の2.5インチSSDを備えています。また、この超小型ファンレスコンピュータはI/O拡張用に2つのmPCIeスロットを内蔵し、制御室でのローカルモニタリング用に複数ディスプレイ拡張機能をサポートするため、リアルタイムな状態管理を行う現場への容易な導入が可能です。
過酷な作業環境に対応する堅牢な産業用コンピュータ
沿線や車載アプリケーションには堅牢なコンピュータが求められており、センサーやカメラ、ワイヤレス(Wi-Fi、セルラー)接続が求められるデバイスに対応可能な拡張性が要求されます。さらに、システムの安定性とバッテリー寿命を維持するためには、安全にシャットダウンを行うグレースフルシャットダウン機能を備え、エンジン始動時やシャットダウン時の「異常電力」に対応した設計が必要です。V2403Cコンピュータは、E1マーク、米国国防総省の調達基準であるMIL-STD-810GおよびISO 7637-2規格に適合しており、輸送用途で想定される衝撃や振動に対する耐久性を備えています。
V2403C産業用コンピュータは鉄道信号と通信設備における標準規格であるEN 50121-4にも適合しており、沿線アプリケーションに適しています。さらにV2403C産業用コンピュータは、不安定な電力から機器を保護するパワーイグニッション制御機能を搭載し、信頼性の高い輸送と乗客の安全を確保します。V2403Cシリーズは、高性能、堅牢設計、小型、ワイヤレス接続性、強化されたセキュリティ機能を兼ね備えており、ミッションクリティカルでヘビーデューティな沿線および車載用途に最適な製品です。
V2403Cシリーズの特長
- 第7世代Intel® Core™ i7/i5/i3またはIntel® Celeron®高性能プロセッサー
- パワーイグニッション制御によって機器を保護
- TPMモジュールオプションを備え高度なサイバーセキュリティに対応
- ワイヤレス拡張に必要なインターフェースを備えた小型かつ堅牢な設計
- MIL-STD-810Gに準拠し、衝撃や振動から保護
- 車載機器に求められるE1マーク※に準拠
- 沿線アプリケーションに求められるEN 50121-4に準拠
- ISO 7637-2規格に準拠
- -40°C~70°C(-40°F~158°F)の広い温度範囲に対応したモデルをラインアップ
- IoTアプリケーション向けにMicrosoft AzureおよびAWS認証
V2043Cシリーズの製品情報および技術仕様については、以下の製品ページ(英語)をご覧ください。
https://www.moxa.com/en/products/industrial-computing/x86-computers/v2403c-series
※ 認証プロセスは2022年第3四半期に完了予定