2018年12月14日、カリフォルニア州ブレア—産業用通信およびネットワーキングのリーディングカンパニーであるMoxaは、Modbus TCP、SNMPv3、RESTful APIなど複数のIT/OTプロトコルをサポートし、ユーザーフレンドリなWeb GUIを備え直感的な設定操作が可能なIIoTモジュラーリモートI/Oの新製品「ioThinx 4510」を発表しました。ioThinx 4510は異なるモジュールの組み合わせが存在する場合でも、IT/OTユーザーが追加の再設定作業を行う必要が一切なく、新しいモジュールに構成設定を複製することができます。また、デバイスから上位層ソフトウェア(例えば、SCADA)の設定変更は不要で、ioThinx 4510に内蔵されたModbusゲートウェイによって、システムの複雑さを軽減することができます。
「フィールドデバイスからI/Oデータを取得し、プライベートクラウドとパブリッククラウドに送信するというIT/OTユーザーの需要はますます増えています。しかし、市販のモジュラーI/Oのほとんどは、特にITユーザーに対するユーザーフレンドリが足りません」とMoxa産業用データ取得・制御事業部プロダクトマネージャーのオースティン・リン(Austin Lin, Product Manager of Moxa’s Industrial Data Acquisition & Control Division)は指摘しています。「そこで我々は、ITユーザーとOT領域との間にある障壁を取り除くべく、ITのコンセプトをOT製品の設計に活用してioThinx 4510を開発しました。我々はコアコンピタンスと産業用コネクティビティでの経験を当社の新しいioThinx製品ラインの設計に持ち込み、ITとOTの世界を結びつけ、IIoTに活用していきます。」
ioThinx 4510は、OT/ITユーザーにとって大きな困難にも対処します。モジュラーリモートI/Oの設定において最も困難な課題は、異なるモジュールを組み合わせる際、既存のモジュールに構成設定を複製することです。従来は、モジュールを一つ追加、移動、または削除した後に、ModbusアドレスやRESTful APIなどの変更されていないモジュールを上位層ソフトウェアに再設定する必要がありました。MoxaのioThinx 4510では、こうした作業が不要となります。
IT/OTプロトコルを一つのデバイスに
ioThinx 4510は、OTオペレーションで使用されるModbus TCPだけでなく、ITオペレーションで用いられるSNMPv3やRESTful APIといった最も一般的に使用されている複数のプロトコルをサポートします。ioThinx 4510は、I/Oデータを取得すると同時にいずれかのプロトコルに変換でき、一つのデバイスでさまざまなプロトコルのアプリケーションを実行可能です。これによってユーザーは、在庫する製品の種類を減らすことができ、最終的にはサプライヤーの業務合理化に役立ちます。
GUIデザインを備えた直感的なWeb設定ツール
ioThinx 4510は、モジュールやチャンネルのユニーク名をサポートし、直感的な設定操作が可能なWeb設定ツールを備えています。これにより、ModbusアドレスやRESTfulチャンネル名をSCADAに設定することで、特定のモジュールに一致させることができます。ユーザーがモジュールの順序変更、追加や削除した場合でも再設定の必要がなく、新しく追加されたモジュールを設定するだけです。また、モジュラーWeb設定ツールには、ドラッグ&ドロップのようなUIデザイン機能が含まれているため、ユーザーはI/Oの順序とタイプを直感的に調整できます。この機能は、Modbus TCPプロトコルおよびRestful APIプロトコルにも適用されます。
内蔵Modbusゲートウェイ
ioThinx 4510は単なるI/Oモジュールではなく、内蔵Modbusゲートウェイを備えているため、Modbus RTU Masterがシリアルデバイスからフィールドサイトのデータを収集し、シリアルデータをModbus TCP、SNMPv3、RESTfulなどの異なるプロトコルに変換できます。この2-in-1設計により、システムの複雑さ、ネットワークトポロジに必要なスペース、および全体的なインストール時間が軽減されます。
ioThinx 4510シリーズの詳しい製品情報: