日本モレックス、独自のフロート機構によってピンとソケットの位置ズレに対応する高電流パワー用コネクターシステム「Coeur CST」を発表

2019年8月20日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス合同会社(本社:神奈川県大和市、社長:梶 純一)は、30Aから200Aまでの高電流への対応が求められる用途に向け、基板対基板、基板対バスバー、バスバー対バスバーの相互接続が可能なパワー用コネクターシステム「Coeur(クール) CST」を発表しました。

位置ズレに対応する高電流パワー用コネクターシステムCoeur CSTを発表モレックスのCoeur CSTは、オスピン、メスソケット、圧着ターミナル、1列および2列ハウジングで構成されたパワー用コネクターシステムです。直径の異なる3種(8.00mm、6.00mm、3.40mm)が取り揃えられており、それぞれ基板、バスバーのほか電線にも利用でき、終端処理はSMT(表面実装)、プレスフィットおよび圧着が利用可能です。

また本コネクターのSMTおよびプレスフィット用メスソケットには、PCBやバスバーを嵌合する際に生じるピンとソケットの位置ズレに対応可能な「フロート機構」が採用されています。これは、ヘッダーと直接嵌合するメスソケット本体をリング形状のフロートハウジング部品で囲い、フロート(浮動)状態で基板に固定する構造です。ソケット本体がハウジングの中心から同心円状に1.00mmの範囲で自由に移動できるため、位置ズレが生じた場合でも、ピン位置に合わせてソケットが移動することで、ピンへの過大な応力を防止します。

Coeur CSTの主な特徴

  • 30.0~200.0Aの電流供給が可能で、幅広い高電流アプリケーションに対応
  • 基板、バスバーや電線に利用でき、高電流アプリケーションの設計柔軟性を提供
  • フロート機構によって接点に応力が加わらないため、ピンのたわみを防止
  • メスソケットはフロート機構の有無が選択可能
  • ピックアンドプレースキャップが利用でき、基板への自動実装が可能

本コネクターは、サーバーやストレージなどのテレコム/ネットワーク用途、PDUやUPSなどのデータセンター用途に加えて、工業用電源、回路遮断器や計装用スイッチなどのアプリケーションに適しています。

詳しい情報は、弊社ウエブサイト http://www.japanese.molex.com/link/coeur.html をご覧下さい。