2014年4月24日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス株式会社(本社:神奈川県大和市、社長:梶 純一)は、自動車用エレクトロニクスにおいて、ますます進化する車載インフォティメント、テレマティック、カメラ機器といった、帯域幅の増加が求められる用途に適した次世代の防水相互接続システム「HSAutoLink™ II」を発表した。
現在、自動車用エレクトロニクスにおいて最も注目されているトレンドの一つは、インテリジェントドライバー支援システムに向けた車載カメラの普及である。これにより、車線逸脱への注意、衝突回避や駐車サポートなどを実現するため、車1台に最大6台のカメラが搭載されている。また、アナログからデジタルへの技術移行に伴い、より高い解像度や24ビット色への対応も求められており、これらの実現に向け、乗用車や商用車では帯域幅の増加が要望されている。
HSAutoLink II防水相互接続システムは、最大5Gbpsのデータ転送を実現する防水対応のケーブルアセンブリーおよび嵌合ヘッダーから構成され、6極および12極の製品が取り揃えられている。この柔軟かつ拡張可能な製品ラインナップによって、複数プロトコルを同一のコネクターシステムで対応できる。本システムは、LVDS、USB2.0、USB3.0、DisplayPortなどの高速通信技術と、輸送機器産業における過酷環境用途に対応する。
HSAutoLink II防水相互接続システムの主な特徴
- 実績あるモレックスのLFH(Low Force Helix:らせん構造を用いて低挿入力を実現した特許技術)ターミナルインターフェース設計を採用することで、高い信頼性と高速信号性能が求められる高ピン数用途に対応し、高帯域幅ディファレンシャル信号を実現する上、耐久寿命の延長と、安定した接触抵抗を提供
- プラグにはシールドケース設計を採用し、ライトアングル型ヘッダーのはんだ面には封止シールドが施されていることで、信号整合性とEMI(電磁干渉)保護を提供
- コネクターは外周およびワイヤーに防水機能を備え、過酷環境および湿潤環境での使用規格であるIP67とIP69Kに準拠
- シールドツイストペア(STP)ケーブルまたはジャケット付非シールドツイストペア(JUTP)ケーブル構造に対応し、高速ディファレンシャル信号用途に向けて省コストソリューションおよび構造柔軟性を提供
- ヘッダーに高耐熱プラスチック材料を用いることで、無鉛スルーホールリフロー実装および無鉛ウェーブはんだに対応でき、JEDEC半導体協会が定めるピーク温度260oCに適合
本システムの用途は、自動車および商用車向けのインフォティメントやテレマティック機器、ナビゲーションシステム、コネクテッドビークル用サービス、高度ドライバー支援システム(ADAS)のほか、車体外周モニタリング、車線変更、歩行者警告、ナイトビジョン、荷物積入/積出操作、ECR書き換え時のデータアップロード診断、カメラとコントローラ/コントローラとディスプレイ間の接続などである。
自動車産業向けに高速接続システムを提供しているモレックスは、第一世代HSAautoLink™の設計にUSCAR-30インターフェースを採用しており、自動車産業以外の通信、民生電子機器などの用途における高速データ通信でも幅広い経験と実績を持っている。
詳しい情報は、弊社ウエブサイト http://www.japanese.molex.com/link/hsautolink2.html をご覧下さい。