2013年7月26日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス株式会社(本社:神奈川県大和市、社長:梶 純一)は、車内照明、コンソール、バニティーミラー、シート回りやドアロックといった省スペース化が求められる車載エレクトロニクスのミッドパワー(14~22 AWG)ハーネス用途に向け、「MX150非防水コネクターシステム」を発表した。本コネクターシステムは、既に多くのハーネスメーカーで実績を持つモレックスのMX150ターミナル設計を採用しており、USCAR-25規格に準拠すると共に、従来のUSCAR 1.50mmインターフェイスに比べ大幅な省スペース化を実現している。
モレックスの輸送機器製品部門担当のグローバルプロダクトマネージャーであるブノワ・ルオーは、「このMX150非防水コネクターシステムの開発においては、コスト低減化に向けTPA(ターミナル位置固定)機構をヒンジ部に用いる新設計を採用しました。このデザイン・ツー・コスト・アプローチにより、製造組立に要する部品点数の最小化を図ることで、競争力ある価格で高性能コネクターを実現しました。」とコメントした。
この新しくヒンジ部に採用されたTPA機構はリセプタクル・ハウジングの一部として成形されており、圧着した端子リードを適切にコネクターへロックさせる機能によって、端子挿入の簡素化と確実な嵌合を可能にしている。これにより、ハーネス製造工程においてはTPAヒンジを開くだけで簡単に端子ラッチを操作できるため、迅速な作業と現場修理が可能となる。また標準MX150用治具で作業できるため、新たに治具を用意する必要が無い。
MX150非防水リセプタクルおよびインラインコネクターについて、モレックスでは2、3および4極の製品を標準品としてラインナップするほか、顧客の要望に応じて、これ以外の極数製品の注文やクリップスロットのカスタマイズ(GMタイプとFordタイプは販売中)にも対応する。また各極数の製品は、黒、ナチュラル、グレー、ダークグレーの4種類が取り揃えられているため、視覚的に迅速な識別が可能となる。
MX150非防水コネクターシステムの主な特徴
- 従来のUSCAR 1.50mmコネクターに比べ、リセプタクルは52%、オス・インラインコネクターは28%の小型化が図られ、パッケージサイズ全体で37%の省スペース化を実現
- 人間工学に基づきプッシュ面を大きく設計することで挿抜性能を向上
- フロントビーム強化設計により、挿入力を最小化しながら高い垂直応力を提供
本コネクターの用途は、車内照明、コンソールをはじめ、バニティーミラー、センターハイマウントストップライト、シート相互接続、ドアロックといった自動車関連に加え、白物家電やエクササイズマシン、自動販売機、スロッマシンやゲーム機、冷暖房空調設備(HVAC)などの民生機器などにも適している。
詳しい情報は、弊社ウエブサイト www.japanese.molex.com/link/mx150unsealed.html をご覧下さい。