ネットワークデバイスへのPoE+実装を簡素化
2013年5月22日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス株式会社(本社:神奈川県大和市、社長:廣川克巳)は、PoE給電機能とPD(パワーデバイスコントローラ)回路を備え、ディスクリートを用いたソリューションに比べPCB上の専有面積の大幅な削減が可能なシングルポートRJ45コネクター「PDJack™」を発表した。
PD(Power Device)Jackは、PoE+ PD(パワーデバイスコントローラ)回路とブリッジ整流器を統合したRJ45コネクターで、ギガビットイーサネットに対応し10/100/1000Mbpsの伝送が可能である。PDJackはブリッジ整流器を備えることであらゆるパワーソーシング機器(PSE)タイプに対応しIEEE規格に準拠する。またPD回路を内蔵しているため、基板上にPoE回路を構築する必要が無い。これによって複雑な設計やテストが不要となり、市場投入期間の短縮やコスト低減が図れる。また、あらゆるネットワークデバイスへのPoE+実装を簡素化でき、大幅な基板占有面積の省スペース化が可能となる。
PDJackコネクターの開発に当たり、モレックスはマクロセミ社と提携し、同社のPDコントローラ「PD70200」を採用した。このコントローラは検知、分類、突入電流リミッタと過電流保護機能を備えた統合型絶縁スイッチや、PoE+におけるIEEE 802.3atの2イベント分類といった、すべてのパワーデバイス基準に対応する。
PDJackの主な特徴
- パワー出力と標準信号の2種類のピンでイーサネット接続し、ピン追加によって外部DC/DCコンバータのパワーアップが可能
- ESD保護機能を備えた完全シールドコネクターでESDおよびEMIに配慮した設計
- 効果的な熱設計によって広範な使用温度範囲に対応しパッシブ換気環境に最適
- コネクターはクラス0、1、2、3および4が利用でき、パワー出力は37Vから57Vの電圧で最大25.5Wを供給可能
- スルーホールピンの採用によってウェーブはんだ付けに対応
PDJackはIP電話、IPカメラやワイヤレスアクセスポイントといった通信用途、各種コントロールパネル、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)、視覚システムやセンサーといった産業用途、POS(販売管理)デバイス、ホームオートメーション・インターフェースパネルといった民生機器に適している。
PoE+にはCat5またはそれ以上のケーブルが必要である。
詳しい情報は、弊社ウエブサイト www.japanese.molex.com/product/poe.htmlをご覧下さい。