モバイルアンテナの標準化による大幅なコスト低減と市場投入時間の短縮で設計の課題に対処
2012年4月5日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス株式会社(本社:神奈川県大和市、社長:廣川克巳)は、CMMB(China Mobile Multimedia Broadcasting、中国マルチメディアモバイル放送)規格に対応した「内蔵型モバイルTV標準アンテナ」を発表した。この経済的な受動プラグアンドプレイ式のモバイルTV標準アンテナは、どのCMMB対応携帯機器にも内蔵可能である。
このモバイルTV標準アンテナは、UHFバンド帯域幅470-800MHzに対応し、アクティブ回路や周波数チューニングを必要とせずにCMMB方式テレビ電波の受信が可能である。本製品は、樹脂成形品の表面にレーザを用いて3次元回路を形成するLDS技術(立体回路形成技術)が用いられており、50?インターフェースを備え、サイズは6.00mm (W) x 50.00mm (L) x 5.00mm (H)で非常にシンプルな構造のアンテナ製品である。
モレックス、研究開発マネージャーのウエルソン・タンは、「これまで、非常に小型のCMMB対応携帯機器向け内蔵アンテナを設計するには、帯域幅が狭くかつ放射効率の低いアンテナで妥協するしかありませんでした。携帯機器メーカーは既製のCMMB対応アンテナでは求める信号制御機能を十分に得られず、また独自アンテナの設計はコスト面に課題がありました。」としており、加えて「非常に薄くコンパクトな携帯機器にとって、従来型の引き出し式アンテナは耐久性の点で選択肢とは成り得ませんでした。このモバイルTV標準アンテナは、設計および構造上の課題を克服し、消費者のデザイン重視志向を満たすと共に大幅なコスト低減と製品化に要する時間の短縮に貢献します。」とコメントしている。
モレックスのモバイルアンテナは、対応するネットワークおよびプリント回路基板端部の最小限のスペースを確保するだけで、最適なRF性能を実現することができる。無駄の無い設計によって、プリント回路基板内のアンテナ設置スペースを最小化し、部品コストと設計サイクル時間を削減すると共に、熾烈な競争下にある民生品市場における製品投入期間の最適化に貢献する。また本アンテナ製品はRoHS準拠およびハロゲンフリーで、業界の環境保護ガイドラインを満たしている。
モレックスは幅広い製造およびRF技術を駆使し、一般産業、民生、医療、自動車市場といった幅広い分野における要求の厳しいワイヤレス用途向けに、高性能で容易に統合可能な標準およびカスタムアンテナを提供している。
詳しい情報は、弊社ウエブサイトwww.molex.com/link/standard_antennas.html をご覧下さい。