2012年2月20日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス株式会社(本社:神奈川県大和市、社長:廣川克巳)は、RJ45タイプのコネクターにマグネティクス部品(パルストランス)を統合し、ギガビットイーサネットとIEEE802.3at準拠のPoE+ 給電機能を備えたシングルポートRJ45コネクター「マグネティックジャック」を発表した。
PoE(パワー・オーバー・イーサネット)は、標準のイーサネットケーブル経由でネットワーク接続されたデバイスにデータと電力の双方を供給する技術である。独立した電源を必要とせずにスイッチやルータなどの給電装置(PSE)から電力を供給でき、電気通信からデータ、ネットワーキング、ホームエンターテイメント、サーバー、ルータ、プリンタ、PC、セットトップボックスやデジタル液晶テレビといった幅広い用途に用いられている。本製品はIEEE802.3at規格を満たし最大30W供給が可能なPoE+に対応し、下位規格のIEEE802.3afによるPoE(最大15W供給)との互換性を有するほか、信号調節、電磁干渉(EMI)抑制および信号絶縁といった機能を提供する。
モレックスのマグネティックジャックは複数色のLEDを備えているため、ユーザーの好みでステータスインジケータを設定できる。また4つの追加ピンをジャックに取り付けることで、PoE回路を防犯カメラやVoIP電話機などの電源デバイスに接続することができる。本製品はウェーブはんだ付け用スルーホールピンを採用しており、PoE+にはCat5またはそれ以上のケーブルが必要である。
マグネティックジャックの主な特徴:
- IEEE802.3af規格およびIEEE802.3at規格に準拠した15W PoEおよび30W PoE+ PSEの給電能力
- ギガビットイーサネットに対応し10/100/1000Mbitの伝送が可能
- 業界標準フットプリントで、複数の競合他社のフットプリントからのクロスリファレンス
- 複数のLEDカラーを装備し、ユーザーのカラーニーズに対応
- 外部変圧器が不要でEMI性能を改善
マグネティックジャックのアプリケーションは、PoEパワーインジェクタやLow PoEポートカウントスイッチなどのデータ通信/電気通信用をはじめ、ワイヤレスアクセスポイントなどのセキュリティ機器、デスクトップPCやオフィス/家庭用ブロードバンドルータ、セットトップボックスなどの民生用機器、ビルディングオートメーションなどの産業用まで多岐にわたっている。
詳しい情報は、www.japanese.molex.com/product/poe.htmlをご覧下さい。