日本モレックス、道路灯や信号機等の交通安全設備に代表される屋外電源アプリケーションに 対応する「*パッシブセーフティポールコネクターシステム」を発表

パッシブセーフティポールコネクターシステム(防水オス&メスコネクター、ケーブル一体成型)

パッシブセーフティポールコネクターシステム(防水オス&メスコネクター、ケーブル一体成型)

2011年7月5日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス(本社:神奈川県大和市、社長:廣川克巳)は、厳しい環境条件が要求される交通安全設備をはじめ各種屋外電力設備といった広範な屋外電源アプリケーションに対応する「*パッシブセーフティポールコネクターシステム」を発表した。

パッシブセーフティポールコネクターシステム(防水オス&メスコネクター、ケーブル一体成型)

パッシブセーフティポールコネクターシステム(防水オス&メスコネクター、ケーブル一体成型)

パッシブセーフティポールコネクターシステムは、IP68準拠の防水性能を備え、衝撃発生時に電源を即時に遮断するクイックディスコネクト機能を有したケーブル一体成型のコネクターである。本製品は短時間で取付け可能なため、ポールメーカーや設置業者の作業時間や労務費を軽減し、交通の流れの遮断や交通渋滞も大幅に軽減できる。ポールおよびポストは、工場内でモレックス製オスケーブルアセンブリーが取り付けられた状態で搬送され、現場であらかじめ設置しておいたメス(グランド)コネクターとケーブルを接続する。また、このコネクターを使用することで、電気標識や道路灯のポールの取り外し、修理、交換、更新等が容易となり、電気ケーブルの切り離しおよび再接続が可能である。ポストの設置や仮撤去の作業中、メス(グランド)コネクターはIP68適合一体型シーリングキャップの防水性能で保護され、切り離した状態で安全に放置しておける。

モレックスによると、EUではパッシブセーフティ性を備えた信号機や道路灯などの交通安全設備の設置が将来法規制化されると予想されている。この規制では、電力を使用する全ての道路灯、信号機、標識において非常時には電源の即時遮断が求められるようになる。本コネクターは、このパッシブセーフティ規制に適合しており、衝撃発生後0.40秒以内に電源供給を遮断する。また、クイックディスコネクト機能によって、ポールとケーブルが通電したままの状態で事故現場に放置される危険を回避できる。このほか、衝撃でポールが根元から折れて破断した時にケーブルシステムも同時に分断する機能を備え、ポール破損時に電源用外装ケーブルが巻きつく危険を回避するなど何重にも安全性に配慮がなされている。

本コネクターシステムの主な特徴

  • IP68準拠防水性能を備え、過酷な屋外アプリケーションに最適。
  • 内蔵防水キャップで、保管、移動、取付け前の未嵌合状態のメス(グランド)コネクターにIP68準拠の防水性能を発揮。キャップの紛失なし。
  • 嵌合コネクターの抜去力が低く、クイックディスコネクトに対応。
  • スプリング式ラッチで接続状態を確実に保持することで、クイックディスコネクトによる安全機能を優先し、ポール設置作業中などにコネクターの不意の脱落を起こさない設計。
  • フレキシブルなスチール製固定ストラップをオスメス両方のコネクターに一体成型し、確実なクイックディスコネクト機能を確保。ストラップを固定し紛失なし。
  • コネクターとケーブルはモレックス工場で組立済みで、品質を保証。ポール設置時の取付け時間とコストを軽減。

本コネクターシステムは、道路灯をはじめ信号機、交通標識、電光表示板などの交通安全設備以外にも、電気自動車用の充電ポストやスタンド、ドッグ(ボート)に設置する発電機、医療用としての病院用電動ベッドや緊急車両設備、ゴルフ場のカート、仮設スピーカー、屋外コンサートで使用する照明設備など、防水性とクイックディスコネクト性能を備えた安全な電源コネクターが必要とされる過酷な環境下の広範囲なアプリケーションに適している。

 

*パッシブセーフティ:
機械装置の設計や操作における安全技術のうち、特に事故などの異常事態が起きた場合に人体などへの影響を最小限に抑える技術の総称。