アプリケーションの性能、能力、安全性に対する懸念が影響
2013年3月28日 – 無線LAN規格IEEE802.11nによる企業内ワイヤレスネットワーキングのパイオニアである米Meru Networks, Inc.(NASDAQ:MERU)の日本法人メルー・ネットワークス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:司馬 聡、以下メルー)は、ヘルスケア産業におけるWi-Fiの利用とニーズに関して、米国医療機関のIT導入担当者を対象として2013年2月に実施したヘルスケア・リーダー調査の結果を発表した。この調査は同社が毎年実施しているもので、今回の調査では大きく3点の重要事項が明らかになった。
医療機関内のWi-Fi利用は用途によって格差
調査対象となった医療機関の85%がコンピューターを搭載した医療用カート(CoW/WoW)を採用し、同73%が患者および来訪者にWi-Fiアクセスを提供している一方で、スマート輸液ポンプやテレメトリーなどのライフ・クリティカルな(人命に関わる利用)用途での医療機器におけるWi-Fi利用は43%に留まった。この用途での低い採用率は、回答の77%が無線LANインフラ自体に懸念を持っているとした点に関連していると考察される。
無線LANインフラに懸念を持つとした回答のうち、セキュリティーを理由とするものが29%であるのに対し、55%は性能、能力、性能保証性を挙げている。さらに、回答した100機関のうち1/3以上が信頼性と性能に制約があるとしてWi-Fiの使用用途に制限を設けている。また、人命に関わる医療機器にWi-Fiを採用している機関の57%は、これらの用途向けに専用のネットワークを構築している。
モバイルコンピューティングの主要用途はEMR(電子カルテ)/EHR(生涯電子カルテ)
全施設内にくまなくWi-Fiを導入している医療機関は全体の40%に留まるが、今後も医療従事者に対して医療用モバイル機器を導入するとしている。全体の85%がCoW/WoWを採用しており、このうち56%は今後3年以内に現在CoW/WoWで行っている業務の1/4以上がスマートフォンやタブレットに移行するであろうと回答している。
全体の79%は、医療従事者に対して個人所有デバイスの持ち込み(BYOD)と職務中の使用を許可している。また全体の85%は「ミーニングフル・ユース1 」に対してWi-Fiが重要であると回答している。「ミーニングフル・ユース」への取り組みに関しては、全体の49%がEMR(電子カルテ)/CPOE(医師向けITオーダーエントリーシステム)にタブレットやスマートフォンを利用していると回答した。
技術統合は初期段階
医療従事者が使用するモバイル機器に医療アラームを統合している医療機関は全体の7%で、ナースコールシステムでのWi-Fi利用は全体の37%である。こうした技術の統合化は、患者のニーズに迅速に応える体制を支援する。
メルー、上級副社長 兼 ヘルスケア事業本部長のカマル・アナンドは、「今回の調査結果は、メルー・UCN(Uninterrupted Care Network: 途切れないケアネットワーク)ネットワーク・サービスの開発中に医療機関CIOの皆様から寄せられた意見に非常に近い結果となりました。メルーでは、ライフ・クリティカルな医療機器ベンダーやミッション・クリティカルなソリューションベンダーと協働し、現代の医療サービスに求められるテクノロジーの統合化に注力して参ります。」とコメントした。
メルー・ヘルスケア・リーダー調査の詳細は、弊社ウェブサイト(英語)をご覧ください。
http://bit.ly/12hw9XQ
メルーのヘルスケア産業向けソリューションについての詳細は、弊社ウェブサイト資料(英語)をご覧ください。
- メルー2013年ヘルスケア IT、WLAN調査: http://bit.ly/12hw9XQ
- UCNソリューション一覧: http://bit.ly/Z3o41i
- メルーのヘルスケアソリューション: http://bit.ly/13uhlnZ
1 Meaningful Use: 生涯電子カルテ(HER:Electronic Health Record)の意義ある利用、米保健社会福祉省メディケア・メディケイドサービスセンターが定める一定のパフォーマンス基準