- 中国・唐山に新設された旭陽集団のスチレンモノマープラントがStyroMax UL3を用い、公称設計能力の120%を超える生産性を達成
- StyroMax UL3触媒は、蒸気消費量を大幅に低減するとともに高い活性と選択性を提供
- 本プロジェクトは、クラリアント触媒と中国のプロセスエンジニアリング会社瑞華技術との協同プロジェクト
独ミュンヘン、 2022年1月6日 – クラリアントは本日、中国の化学企業旭陽集団(旭陽)が中国・唐山に新設したスチレンモノマープラントにおいて、クラリアントのStyroMax UL3触媒が、卓越した成果を挙げていることを明らかにしました。本プロジェクトは、クラリアント触媒(Clariant Catalysts、クラリアントの触媒ビジネスユニット)と中国のエンジニアリング会社 常州瑞華化工工程技術股份有限公司(瑞華技術)との協同プロジェクトであり、旭陽のプラントでは2020年10月に本触媒により順調に安定操業を開始して以来、生産性および収益性において優れた実績が報告されています。この新プラントは、瑞華の技術とクラリアントの触媒によって公称設計容量の120%を超える生産性を達成し、旭陽が手掛ける中国国内の化学プラントの中でも最高の生産性を発揮しています。
クラリアント触媒のシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるステファン・ホイザー(Stefan Heuser)は、「私たちは、当プロジェクトにおける瑞華との協力の成果を嬉しく思います。中国を代表する民間化学グループの1つである唐山旭陽は、当社StyroMax UL3スチレン触媒に関して非常に貴重な情報をもたらしてくれるとともに、高収益なスチレンモノマーの生産を実証しています。」と話しています。
現在の触媒性能に基づく予測では、同プラントは今後も120%以上の生産性を維持すると見込まれています。また同プラントは、極めて低い蒸気対油比1.1wt/wtでの稼働が可能であり、これは瑞華が手掛けたすべての稼働中の化学プラントの中で最も低いものです。これによって旭陽集団のプラントは、非常に高いエネルギー効率を達成しています。こうしたメリットは、稼働条件に合わせて特別設計された触媒を用いた極めてスチーム/オイル比の低い断熱型反応器によって実現しています。
StyroMax ULシリーズの最新世代であるStyroMax UL3触媒は、超低スチーム/オイル比においてエチルベンゼンからスチレンへの脱水素化を促進するよう設計されています。これまでの触媒は、こうした条件下において高活性もしくは高選択性のいずれか一方を発揮することはできましたが、StyroMax UL3は両方の性能を同時に提供可能な最初の触媒であり、これによって生産性の向上とともに、スチレン生産者のプロセスコストを大幅に低減することができます。
瑞華技術の徐志剛 社長は、「クラリアントの先進的なStyroMax UL3触媒と、私たちのエチルベンゼンからのスチレンモノマー製造プロセスは素晴らしい適合性を実証しており、唐山旭陽の新プラントに大きな経済的および工程上のメリットをもたらしています。私たちは旭陽のプラントにおける卓越した成果の継続と、クラリアントとのさらなるコラボレーションを楽しみにしています。」と話しています。
瑞華技術は、中国最大のスチレンモノマー製造プロセス技術ライセンサーであり、ポリマーグレードのエチレンや高純度エチレンなどのさまざまなエチレン原料を使用した、エネルギー消費および原料消費を抑えたプロセスに注力しています。同社では、過去10年間に中国で22件のリファレンスを獲得しています。