東レ・ダウコーニングは、電子機器用途向けに粘弾性を最適化した 高熱伝導性放熱コンパウンドを発表

電子機器用途向け高熱伝導性放熱コンパウンド

電子機器用途向け高熱伝導性放熱コンパウンド

2013年8月27日 – 東レ・ダウコーニング株式会社(本社:東京都千代田区 / 代表取締役会長・CEO:桜井恵理子)は、高熱伝導性放熱コンパウンド、Dow Corning® TC-5622 (以下TC-5622)を発表し、市場で実績のある放熱材料製品(TIM: Thermal Interface Material)のポートフォリオを拡充しました。

近年、電子機器の小型化や高速化および高性能化が進むにつれ、電子機器の設計者や製造者は放熱という課題に直面しています。基板の省スペース化や高クロック化により温度が上昇するため、デバイスの性能と信頼性が経時で低下してくるというリスクがあります。本製品は、そういった放熱の課題解決に貢献します。

「放熱性の向上は、ますます重要になりつつあり、輸送機関、半導体、パワーエレクトロニクス、LED照明、データセンターや通信、家電製品といった、あらゆるエンドマーケットにおいて、電子機器の長期的な性能および信頼性を維持するために欠かせません。今回の新製品は、産業界が直面する課題に対して革新的なソリューションを提供することで、お客様の技術革新や競争力および成功に貢献する、というダウコーニング・コーポレーションの積極的な取り組みを示すものといえるでしょう。」と、ダウコーニング・コーポレーション 放熱材料部門で新規市場事業開発マネージャーを務めるマーガレット・サービンスキーはコメントしています。

TC-5622放熱コンパウンドは優れた放熱性に加え、最終使用用途における経時硬化やドライアウトに対する安定性が向上しています。また粘弾性が最適化されており、一般的な希釈溶剤を組成上配合する必要がないため、経時的に希釈溶剤が蒸発することもありません。こうした特性により製造現場における環境への影響が軽減され、加工中および電子機器の製品寿命期間中における製品性能の安定化に寄与します。

TC-5622は独自のフィラーを充填することで高い熱伝導率を実現するとともに、ボンドライン厚(BLT: bond line thickness)の薄肉化が可能です。これによって高い放熱性が必要な用途において、BLTの厚みを問わず低い熱抵抗が実現できます。また、同製品は比重が比較的小さいため、その他の多くのTIMに比べ低コスト化を図ることが可能です。