- 新しいHDMax®触媒とClarit™吸着剤は、混合プラスチック廃棄物から得られる熱分解油を精製し、クラッカーに適合する原料を生成
- 本製品群は、プロセス構成やプラスチック廃棄物の原料を問わず、幅広い不純物を除去可能な柔軟かつ経済的なソリューションに対するニーズに対応
- 吸着剤の併用によって不純物を低減するとともに触媒の寿命を延長
独ミュンヘン、2022年12月7日 – クラリアントは、サーキュラーエコノミー(循環型経済)実現に向けたビジョンに基づき、成長著しいケミカルプラスチックリサイクル市場に向けた柔軟なカスタムソリューションとして「HDMax®触媒」と「Clarit™吸着剤」を発表しました。
新しいHDMax触媒とClarit吸着剤は、リサイクルが難しい混合プラスチック廃棄物に由来する熱分解油の精製を目的に開発された製品です。この新製品はプロセス構成に関係なく、原料中の絶えず変化するさまざまな不純物を除去できるよう調整されており、メーカーが必要とする柔軟性を提供します。さらに、このクラリアントのソリューションには、スタートアップからプロセス最適化まで、製品のライフタイム全体を通した継続的な運用支援が含まれています。
これにより、メーカーは不純物を極めて効率的に除去し、エチレンプラントに適合する熱分解油を製造することができます。
熱分解油は、ポリマーを基本的な構成単位に分解し、新たな供給原料に転換するケミカルリサイクルプロセスによって製造されます。このプロセスは、焼却や埋立処分されるプラスチック廃棄物に起因する環境負荷を低減するとともに、ベースケミカルの生産における循環型バリューチェーンを実現します。
クラリアントの触媒担当プレジデントであるイェンス・カンツェ(Jens Cuntze)は「より持続可能な触媒技術の開発は、代替原料を用いてサーキュラーエコノミー実現を目指すお客様を支援する上で極めて重要な取り組みです。当社の製品ポートフォリオは、お客様に対して柔軟性やコミットメントを提供するだけでなく、イノベーション主導による持続可能性の実現という私たちの誓約も反映しています」と話しています。
また、クラリアントで吸着剤&添加剤ビジネスユニットのマーケティング、イノベーション、およびサステナビリティ責任者を務めるニーナ・カーパイネック(Nina Karpynec)は「クラリアントは、100年以上にわたって培ってきた食用油および再生可能燃料の原料精製に関する専門知識を活かし、熱分解油の不純物除去において市場をリードするポジションを築いています。また、特に重質と幅広い蒸留範囲に対応し、さまざまな原料や不純物の吸着剤を長年にわたって製造してきた実績があります」とコメントしています。
今回の発表は、ワンウェイプラスチックのバリューチェーンから循環型プラスチックエコノミーへの移行を支援するために、クラリアントが全社的に取り組んでいるEcoCircleイニシアチブにおける新たな節目となるものです。
詳しくは、ウェブサイトをご参照ください。
https://www.clariant.com/ja-JP/Business-Units/Catalysts/Energy-Transition/Plastic-Recycling