最新の産業グレードの3D NAND e.MMCシリーズが、信頼性とコスト効率に優れた堅牢なメモリソリューションを提供
日本・東京、2021年12月9日 – 産業向けフラッシュストレージ製品の独立系メーカー・Swissbit(日本法人:スイスビットジャパン株式会社、東京都新宿区)は、e.MMC-5.1規格準拠のインターフェースを搭載したBGAパッケージのNANDフラッシュストレージ製品「EM-30」を発表し、小型ストレージソリューションのラインナップを拡大しました。
SwissbitのEM-30は、産業グレードの3D-NANDを採用したBGAデバイス(153ボールBGA、オプションで100ボールBGAを選択可能)で、16GBから256GBまでの容量を選択できます。近年、組込みシステムにおいては、必要なメモリ容量の増大や、超小型・耐振動設計に対する需要が高まっています。EM-30は、こうした市場ニーズへの対応を目的に開発された新製品です。
SwissbitのEM-30は、優れた耐久性、産業用途で求められる-40°Cから+105°Cまでの動作温度が保証されており、加えてe.MMC規格以上の機能を備えています。これには、例えば安全なリモートファームウェア更新オプションや長寿命の実現などがあり、POS/POI端末やルーター、スイッチから、産業オートメーション、IoT、自動車システム、医療システム向けソリューションに至るまで、幅広いアプリケーションに適した製品となっています。
EM-30は、e.MMC-5.1規格に準拠しており、完全な下位互換性を備えています。また本製品は、シーケンシャルデータの読み込み速度が最大300MB/秒、書き込み速度は230MB/秒、ランダムアクセスの読み込みと書き込みはそれぞれ40K IOPSおよび42K IOPSで、サイズ要件とコストを大幅に抑えながら、高いパフォーマンスを実現します。
EM-30はインダストリー温度範囲である-40〜 + 85°Cに標準対応しています。さらにオプションとして、温度条件が厳しい自動車アプリケーション等向けに、-40〜 + 105°C対応の温度拡張品も用意しております。
予測可能な寿命、データリフレッシュ、高信頼性の実現
組込みシステムにおいて、特に実装されたデバイスは、通常の状況下で予想される寿命を事前に把握しておくことが重要です。SwissbitのEM-30は、特殊なアクセス方法やドライバを必要とせずに、e.MMCレジスタへの通常のアクセスを通じて、書き込み回数や内部リソースの消費に関する詳細情報を確認できるオプションが用意されています。
また、EM-30のファームウェアは、SSDと同様に、例えばブートメディアで発生する読み込み専用領域の自動バックグラウンドデータリフレッシュをサポートしています。こうした機能と強力なエラー訂正機能を組み合わせることにより、高温に長時間さらされ、データへのアクセスが行われていない場合でも、常にデータの可用性に対する高い信頼性を確保しています。
さらに追加機能として、EM-30は瞬断・瞬停が発生した場合のデータの破損に対する保護が強化されており、こうしたデータ保護機能が強く求められる医療機器や組込みシステム製品等の信頼性要件に応えることができる製品です。
コンフィグレーション
SwissbitのEM-30は、ユーザ側で複数のTLCおよびpSLCセグメントに分割できます。NANDの最大限の耐久性が必要な場合については、pSLC 100%に事前構成したEM-36を提供しています。これらのタイプは、現在、5GBから80GBの容量を選択できます。