2010年12月3日 – SABICイノベーティブプラスチックスは、発光ダイオード(LED)照明の機能性やデザイン性、長寿命化を提供する最新の特殊樹脂およびコンパウンド製品ポーフォトリオを発表した。このたび発表した非臭素系・非塩素系難燃(FR)Lexan*ポリカーボネート(PC)樹脂および最新のLEDヒートシンク用白色LNP* Konduit*熱伝導コンパウンドは、優れた熱放散性によって電球の長寿命化に貢献する。白熱電球の発明から113年が経過した今日、SABICイノベーティブプラスチックスは優れた省エネ性能や長期的なソリューションといった最先端の照明技術の開発や実用化に取組むと共に、LED照明業界における最も幅広い製品ポートフォリオを提供する。
SABICイノベーティブプラスチックスのライティング・グローバル・プロダクト・マーケティングマネージャーのハンスオットー・シュロットハウアーは「低効率な従来の白熱電球の代替が世界的に進むなか、消費者は割安でデザイン性が高く、優れた耐久性や省エネ効率を提供する代替品を求めています。当社のLexan FRやLNP Konduit技術は、システムコストを抑えつつ、スタイリッシュで魅力的なLED照明の設計を可能にします。また同素材は、LED本来の環境的な価値を更に高める独自の環境保護特性を備えています。」と述べた。
透明な光拡散型LED照明用に多くの選択肢を与えるLexan樹脂技術
SABICイノベーティブプラスチックスは、コスト効率に優れた薄肉成型可能なLED電球向け新素材に対する需要の急増に応えるため、拡散照明や透明照明用途向けにLexan FR樹脂を開発した。同樹脂は、1.5mm厚でUL94 V0基準を満たす。また臭素系や塩素系添加剤を使用せずに難燃性を実現しているため、各種の環境規制にも準拠する。
Lexan FR樹脂には透明グレードに加え標準拡散グレード3種があり、優れた光透過性を持つと共に優れた隠蔽力によりソフトな色合いの照明を実現する。同樹脂は標準白色や自然色を合わせた3種類の色が利用可能であり、また特殊な要件に合わせたカスタムカラーやカスタム拡散レベルも提供可能。
さらに同樹脂は定評のあるLexan PC樹脂特有の耐衝撃性や光学的品質、成形性を発揮すると共に、紫外線(UV)や熱に対する安定性を備えており、スポットライト、電球や照明管などの射出成形や押出成形に適している。
LEDヒートシンクの輝きを増すLNP Konduitコンパウンド
ヒートシンクは5万時間以上におよぶ耐用年数の実現に向けた熱拡散性に不可欠な要素である。従来のヒートシンクはアルミニウムや黒色または灰色の熱伝導性樹脂を使用していた。LNP Konduitコンパウンドは、より魅力的なLED照明デザインを求める消費者の要望に応えるため、白色や着色電球と色彩的に調和する白色が利用可能である。同素材は優れた熱伝導性に加えコスト効率やデザイン性にも優れている。LNP Konduitコンパウンドは、二次加工を必要とするアルミのダイカスト成形に比べ生産性にも優れる。また熱管理の向上に寄与する表面積の拡大といった高い設計自由度を提供する。
SABICイノベーティブプラスチックスの照明業界用高機能素材の詳細については、www.sabic-ip.comへアクセスして下さい。
* SABIC Innovative Plastics IP BVの商標です。