ウルサン・韓国 2012年9月27日 – ポリマー添加剤メーカーのSongwon Group(松原産業株式会社・本社:韓国ウルサン市、以下Songwon)は、2013年1月1日以降、同社韓国・ウルサン工場での錫系農薬用製品の生産停止を発表した。これらの製品は、リンゴ、梨、オレンジ、野菜などの農作物においてダニ類を原因とする病気の予防に用いられる有機錫系農薬の原材料として利用されている。
Songwon、PVC安定剤および錫中間体の担当ビジネスマネージャーであるK.T. Jeongは「主に食糧生産における化学製品使用に関する消費者意識の高まりによって、過去数年、FenbutanとCytin製品の農薬用途での需要は減少しています。また、法規制は一層の強化が進められており、こうした規制に現在の製造施設を適合させるためには、アップグレードに多大な投資が必要となります。Songwonは今後も責任ある環境管理面でのリーダーとして健康安全に関する法規制を遵守していく方針です。これらの理由により、Songwonは有機錫系農薬用製品の生産中止を決定いたしました。」とコメントしている。
このたびのSongcat™ FENBUTANおよびSongcat™ CYTIN製品の生産停止によって、Songwonが供給している他の錫系製品の生産に影響は無い。また2012年12月31日までは、既存の予約注文に対して錫系農薬用製品の製造および出荷を継続する。本件の詳細については、各地域の現地法人で対応する。
Songwonは、Songcat™のブランドで供給する有機錫触媒と有機錫中間体、およびSongstab™のブランドで供給する有機錫熱安定剤のトップメーカーである。触媒製品の主な用途としては自動車塗装、重合反応、エステル転移反応が挙げられる。有機錫中間体は熱安定剤やガラスコーティング剤の原材料として用いられている。またSongwonの熱安定剤製品は主にPVCおよびスチレン用途に用いられている。過去30年以上にわたりSongwonの有機錫ビジネスは、ブチル、メチルそしてオクチルスズ化合物と共に同社の中核事業へと成長している。