StrikoWestofen、新製品を日本市場に投入

2017年1月27日 – 熱処理技術のグローバルメーカーであるStrikoWestofen(ストリコウエストオーフェン、本社:独グンマースバッハ)は、昨年末にパシフィコ横浜で開催された「2016日本ダイカスト会議・展示会(出展ブース:D12)」で、ストリコウエストオーフェングループの幹部が来日し、「Westomat Plus+」と「Schnorkle」の2つの新製品を日本市場で発表した。

StrikoWestofen(以下ストリコ社)は本社を独グンマースバッハに置き、欧州、アジア、北米で事業を展開する熱処理技術のリーディングカンパニーである。展示会では、日本国内で長年の協力関係にある田辺工業株式会社(本社:新潟県上越市、代表取締役社長執行役員:四月朔日 義雄)と共に「StrikoMelter」溶解炉、溶解金属の密閉型搬送システム「Schnorkle」、さらに全世界で4500台、国内で400台以上の販売実績を持つ「Westomat」給湯炉シリーズといったストリコ社が世界的に展開する製品および軽金属鋳造分野に向けた最新の処理技術を紹介した。

「ストリコウェストオーフェンアジアは、過去4年で、売り上げを300%以上伸ばしてきました。2008年の時点では、弊社は欧州の1企業でしたが、欧州、アジア、北米に拠点を拡大することで、グローバル企業へと成長し、マーケットリーダーの地位も獲得するほどになりました。」と日本法人であるストリコウェストオーフェン日本のゼネラルマネージャーである境洋一郎はコメントする。

日本市場は魅力的

日本市場は、市場単体規模でも中国、米国に続く3番目の規模で、その規模と大きな更新需要に応えるためにストリコ社は、昨年日本に法人を設立した。今後日本法人は、自動車業界などを中心にアジアへの横展開もあり、アジアでの実績を牽引するためには、日本市場で認知を上げ、実績を積むことに注力していく。

「ストリコ社の日本のパートナーである田辺工業は、機械の設置、メンテナンスやコンサルティングそして補修などに関して非常に質の高い顧客サポートを提供しております。」と境は付言する。

ストリコメルターのメリット

2016日本ダイカスト会議・展示会では、ストリコウェストオーフェン社のR&DのトップであるTheodoor van der Hoevenが、同社の溶解炉のメリットや同社が推奨するGreen melting技術がどのように日本のダイカスト業界をサポートできるかなどを講演した。ストリコメルター(溶解炉)は、圧倒的なエネルギー効率と最小のメタルロスで日本の顧客から強い引き合いを受けている。例えば、ストリコメルター溶解炉は、1トンのアルミを溶かすために必要なエネルギーは49m3(LNGの場合)で済み、大幅な天然ガスの削減を達成できる。さらに弊社のメタルロス(歩留まり)は非常に少ない99.75%を実現する。ストリコ社の製品を使えば、年間のアルミ溶融量が10,000トンであれば、メタルロスで年間8000万円、溶融のエネルギーコストで2200万の削減メリットになるので合計すると1億円以上のメリットを享受できる。つまり、投資効果としては、初年度でほぼ投資回収できることになる。

アルミの将来性

自動車分野における世界的な軽量化の流れを受け、アルミ鋳造業界は、今後も高い成長を期待できる分野と位置付けている。それは、どんな車種(ガソリン、ディーゼル、HV、PHV、EV)であれ、アルミ部品の用途拡大は明らかで、軽量化ソリューションの主役であり続けることは間違いないと考えている。さらにコスト、環境の点においても、いかに投資効率の高い設備でその需要に応えていくかは自動車業界の大きな課題であり、その課題への最適なソリューションが弊社の持つ高い効率性とミニマムなメタルロス、そして高い環境性能と言えよう。「これまで、様々な業界でいろんな製品のメリットを訴求してきましたが、これだけ明確で突出した性能と効率をお客様に具体的に提供できる製品に出会ったことがありませんでした。弊社は、今後も日本市場に注視し、適切な投資を行って参ります。これらのメリットをよく理解してもらえれば、今後、日本市場でリーダーシップを拡大できると自負しております。」と境はコメントする。