技術および供給パートナーシップ契約の締結により、世界で拡大する環境配慮型冷媒の需要に対応
[米ニュージャージー州モリスプレーンズ] 2016年3月29日 – ハネウェル(NYSE: HON、日本法人ハネウェルジャパン株式会社/ 東京都港区/ 代表取締役社長 木下靖博)は、 同社のGWP(地球温暖化係数)が1であるカーエアコン用冷媒Solstice®(ソルスティス)yf について、インドのメーカーと供給契約および技術ライセンス契約を締結したことを発表します。
ハネウェルは、インドのNavin Fluorine International(NFIL)社に対し、Solstice yf冷媒製造に関するハネウェル特許取得済のプロセス技術をライセンス供与し、NFILは今後インド国内で独占的に同冷媒を製造します。NFILでは、2016年末までに小規模の生産を開始する予定です。
本契約は、堅強なグローバル供給体制の確立により、同冷媒の需要拡大に応えるハネウェルの方針に基づくものです。ハネウェルは主要サプライヤーと協働し、Solstice yf 冷媒の世界的な製造能力拡大に向け3億ドル相当の投資を実施しています。ハネウェル所有の冷媒製造施設である米ルイジアナ州ガイスマー工場内に現在増設中の、最新プロセス技術を導入した世界クラスの新施設もその一つです。
ハネウェル、フッ素化学品事業、副社長兼ゼネラルマネージャーのケン・ガイヤーは、「Solstice(ソルスティス) yf冷媒は、現在世界で800万台以上の自動車で安全に使用されており、2016年末までに搭載台数は1,800万台以上に伸びると予測されています。この度の供給・ライセンス契約は、次世代冷媒への転換が進む中、お客様に安心いただける確実な製品供給体制の整備に向けた当社の強い取り組みの一部です。既に広く流通しているこの次世代冷媒は、安全性に加え、環境に大きく貢献するソリューションです。ハネウェルと、インドで最大クラスのフッ素化学品製造能力を持つNFIL社との供給契約は、Solstice yf冷媒の世界的な需要拡大に応える取引関係の第一歩となります。」とコメントしました。
HFO-1234yfとしても知られるSolstice yfは、自動車用エアコン向けの次世代HFO(ハイドロフルオロオレフィン)冷媒で、GWP(地球温暖化係数)が1,300であるHFC(代替フロン)の従来冷媒R-134aのニアドロップイン(ほぼ換装可能)です。
• 米国:Solstice yfはEPA(米環境保護庁)により、R-134a冷媒を代替する地球温暖化影響の低い製品としてSNAP(重要新規代替品政策)対象製品に指定されています。また、2021年モデル以降の新車カーエアコンへのR-134a冷媒の使用が禁止されています。
• 米国:米系自動車メーカーでは、Solstice yf冷媒を採用することで、乗用車およびライトトラック(バン、ミニバン、SUV、ピックアップトラックを指す)の平均燃費の向上と温暖化ガス削減を目的とするCAFE(企業平均燃費)基準および自動車排出ガス基準に対応しています。
• EU:乗用車および小型商用車におけるカーエアコンシステムの温暖化ガス排出低減を目的とするEUカーエアコン指令によって、2013年1月以降に欧州で販売されたすべての新しい型式の車両はGWP(地球温暖化係数)150未満、そして2017年以降に販売されるすべての車両はGWP(地球温暖化係数)150未満の冷媒の使用が義務付けられています。
Solstice(ソルスティス)yfは、最終製品の性能を損なうことなく環境負荷を低減する、ハネウェルのHFO(ハイドロフルオロオレフィン)技術をベースとするSolstice 製品群の一つで、Solstice 製品は据付型エアコン、業務用エアコン、および カーエアコン向け冷媒、 液状およびガス発泡剤、 溶剤、および噴射剤などを展開しています。ハネウェルはサプライヤーと協働し、Solstice製品群の研究開発や、次世代冷媒、断熱材、エアゾール製品、溶剤の生産能力の拡張に向け9億ドル規模の投資プログラムを実施しています。Solstice製品群のGWPはCO2と同等の1または1未満で、従来製品に比べGWP を99 %以上低減します。
HFO-1234yfについて詳しくは、 www.1234facts.com(英語)を参照ください。
注:本文書で使用されているSolstice LBAのGWP値は、IPCC 第5次評価報告書(AR5)によるものです。
ハネウェル パフォーマンス・マテリアルズ・アンド・テクノロジーズ(PMT)は、最先端素材およびプロセス技術の開発と製造分野における世界的なリーダーです。アドバンスド・マテリアルズ事業では環境にやさしい冷媒や、防弾ベスト、ナイロン、コンピュータチップ、医薬品包装向け素材など、幅広いさまざまな高機能製品を製造しています。UOP(www.uop.com)が開発したプロセス技術は、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料、石油化学製品、再生可能燃料を効率的に生産するための基礎技術として世界中のほとんどの精製業者で採用されています。プロセス・ソリューションズ事業(HPS、www.honeywellprocess.com)は、業界のパイオニアとして石油&ガス、石油精製、パルプ&紙、産業用発電、化学および石油化学、バイオ燃料、ライフサイエンス、金属、鉱業の諸産業に向けオートメーションコントロール、計装とサービスを提供しています。
ハネウェルインターナショナル(www.honeywell.com)は、フォーチュン(Fortune)100社にノミネートされた、テクノロジーおよび製造分野におけるトップレベルの複合企業であり、航空宇宙分野の製品およびサービス、ビル/住宅/産業用の制御テクノロジー、ターボチャージャー、パフォーマンスマテリアルズなどを世界中のお客様に提供しています。ハネウェルのニュース・詳しい情報は、www.honeywellnow.comをご覧ください。
本プレスリリースには、1934年米国証券取引法第21E項が意味するところの「将来の見通しに関する記述」が含まれています。当社または当社の経営管理者が将来の発生または発生する可能性を意図、予想、予測、確信、または期待する活動、事象、または発展について述べた、過去の事実以外の記述はすべて、将来の見通しに関する記述です。これらの記述は、過去の経験と傾向、現在の経済状況、期待される将来の発展とその他の関連要因を考慮した経営管理者の仮定および予想に基づくものです。本リリースに含まれる将来の見通しに関する記述は、当社の経営、製品、サービス、および価格に影響する経済、競争、政府、および技術的要因を含む(がこれに限定しない)リスクや不確実性にも左右されるものであり、このような将来の見通しに関する記述は、将来の業績、実際の結果、発展業務遂行上の決定を保証するものではなく、当社の将来の見通しに関する記述によって予想された内容とは異なる場合があります。当社業績に影響を与える主要なリスクや不確実性については、当社Form 10-Kおよび米国証券取引委員会提出文書に記載しています。