2012年3月22日 – SABICイノベーティブプラスチックス（以下SABIC）は、堅強かつ軽量のUltem*ポリエーテルイミド（ウルテム・PEI）樹脂が、㈱インターメスティックが運営するZoffのメガネの新シリーズ“Zoff SMART”のメガネフレームのフロント、テンプルに採用されたことを明らかにした。ウルテム樹脂は、航空機用途をはじめ半導体分野、ハードディスクドライブ、高容量記録テープ等、様々な高機能性が必要とされる用途に採用されており、同樹脂の材料ソリューションにより、インターメスティック社は、チタンやアルミニウムに代わり、日本の消費者が求める新鮮で新しいスタイルに卓越した長期機能性と軽量化を実現した。ウルテム樹脂は、優れた柔軟性、難燃性、耐薬品性、耐熱性、耐UV性といった特性も備え、またデザイン自由を拡張することで、より消費者にアピールできる洗練されたファッション性の高いフレームデザインを可能とする。
㈱インターメスティック取締役、上野剛史氏は、「メガネの進化の新時代を象徴するSABICのウルテム樹脂の性能に非常に満足しています。使いやすくかつ究極の軽量性を実現する完璧な材料ソリューションとなりました。SABICのこの高品質と高性能技術によって当社は市場で競争力を持ち続けることができます。」とコメントした。
SABICイノベーティブプラスチックスジャパンの代表取締役社長丸山剛は、「弊社のウルテム樹脂は、航空宇宙やヘルスケア等の主要市場での非常に制約の多い用途でその高い品質と機能を立証して参りました。また同樹脂の多用性が今回のような消費者向け製品にも付加価値を提供できることは、この樹脂の更なる可能性を示しています。SABICでは、航空宇宙分野であれ、メガネ市場であっても、あらゆる業界でお客様がどのような問題を抱えているかという理解に時間を掛け、各市場に合致した特別な材料ソリューションを提供します。Zoff SMARTのフレームは、ウルテム樹脂がこれまで成し遂げてきた軽量化およびデザイン自由性の向上による従来金属材料の代替の新たな成功例となるものです。」とコメントする。
「眼」のつけどころ
ウルテム樹脂の特性は、メガネフレームに求められる幅広い機能特性を提供できる。弾性と変形に対する耐久性がフレームを簡単に曲げることを可能にし、同時に元の形状に復元する。ウルテム樹脂を成形したZoff SMARTフレームは、JIS B 7285規格準拠し、試験はフレーム開閉10,000回等を含む。また同樹脂の優れた寸法安定性により、フレーム内にレンズを保持し、また高温下での高い耐熱変形性によりメガネが直射日光に晒された自動車のダッシュボードに置かれるような場合もフレームを保護することができる。
ウルテム樹脂は、金属と比べ、最大50%の軽量化に加え、最小1.2mm厚までの精密薄肉成形が可能となるためさらなる軽量化を実現できる。一般的な金属製フレーム重量が20gであるのに対し、Zoff SMARTフレームの重量は9.4g（両者レンズ含まず）と大きく軽量化されており、樹脂はカスタム着色が可能で幅広いデザイン性も提供できる。
ウルテム樹脂の今後の他のアイウェアでの用途展開としては、エンターテインメントアイウェア（3Dメガネ）や安全ゴーグル等が挙げられる。
SABICイノベーティブプラスチックスのUltemに関する詳細は、www.sabic-ip.comをご覧ください。製品の技術関連のお問い合わせは、次のサイトからご連絡ください：www.sabic-ip.com/prtechinquiry。
* SABICイノベーティブプラスチックスIP BVの商標です。
SABICはSABICホールディングヨーロッパ BVの登録商標です。
株式会社インターメスティックについて
（株）インターメスティックは、（株）ゾフおよび佐芙（上海）商貿有限公司の2社を運営するアイウェア製造販売企業。SPA(Speciality store retailer of Private label Apparel) 方式を導入することで眼鏡及び眼鏡小物の企画から販売まで（素材調達、企画、開発、製造、物流、販売、在庫管理、店舗企画、等）を一貫して行い、これによりサプライチェーン全体の無駄、ロスの極小化を実現している。また、本社をフランチャイズ本部とするフランチャイズシステムにより各販売拠点を管理する。2011年12月末現在、日本国内で「Zoff」97店舗、「Zoff Plus」9店舗、「Zoff Latte」2店舗（株式会社ゾフが94店舗、他フランチャイズ加盟企業2社が14店舗）の、合計108店舗、海外では中国上海市に8店舗展開している。