日本モレックス、PCB面積の大幅な節約を可能とする 2.4GHz表面実装型のMIDチップアンテナを発表

2.4GHz表面実装型のMIDチップアンテナ「47948」

2.4GHz表面実装型のMIDチップアンテナ「47948」

2012年2月8日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス株式会社(本社:神奈川県大和市、社長:廣川克巳)は、LDS(Laser Direct Structuring:立体回路形成)技術を用い、業界最小レベルの2.4GHz表面実装(SMD:Surface Mount Device)型MID(Molded Interconnect Device:成形相互接続デバイス)チップアンテナ「47948」を発表した。

モレックスの2.4GHz SMDアンテナは全方向性の放射パターンを持ち、ISM帯(産業/科学/医療機器に用いられる周波数帯)やBluetooth*、Wi-Fi**、ZIGBEE†、およびその他のワイヤレス標準規格を利用するワイヤレスアプリケーション向けに開発された同社初の標準アンテナである。本製品は、樹脂成形品の表面にレーザを用いて3次元で回路を形成するLDS技術が用いられており、重量は0.03g、サイズは3.00mm (W) × 3.00mm (L) × 4.00mm (H)と非常に小型軽量なチップアンテナである。また表面実装に際してはPCB(プリント基板)の片面だけを使用するため、基板メーカーは他部品の組立用にPCBの反対面に空きスペースを確保でき、PCB面積の大幅な節約が可能である。

モレックスのRFリサーチ・マネージャーであるマッド・セイジャーは、「近年、ワイヤレスアプリケーションへの移行は世界的なトレンドとなっています。産業分野ではM2M(マシンツーマシン)ワイヤレス通信の一環として、スマートグリッドの世界的な展開が進められています。消費者市場では、ワイヤレスのインターネットテレビやオーディオが優勢を築いています。ワイヤレスデバイスの多くは、カスタマイズされたアンテナではなく標準アンテナを搭載することで、コスト削減とリスク低減を同時に実現すると共に、ワイヤレス製品における市場投入期間の短縮に貢献します。」と話している。

2.4GHz SMDアンテナの主な特徴

  • PCBの両面で貴重なPCB面積を節約
  • 優れた精度、パフォーマンス、および再現性を生み出すLDS技術を用いた一貫性のあるアンテナRF性能
  • 高耐熱素材および金属メッキ技術を採用し、標準的なSMT工程で求められるリフロー温度に対応可能
  • 良好な熱特性を持つLCP(液晶ポリマー)をアンテナ本体に用いることで、他のセラミック製品と比べて機械的歪みへの耐性を向上
  • ハロゲンフリーでRoHSに対応

本アンテナのアプリケーションとしてはノートPCやスマートフォン、タブレットPC、ヘッドセット、ワイヤレスLAN、Wi-Fiデバイスなどのテレコミュニケーション用途、M2Mワイヤレス通信やスマートメータ、照明制御、2.4GHz ISM帯域システムやワイヤレスデバイスなどの産業機器用途、カメラやモバイルゲーム機器、ワイヤレスインターネットTVやオーディオなどの家電用途、Bluetoothデバイスやインフォテインメントシステムなどの車載用途、遠隔治療や遠隔医療などの医療用途と多岐に渡っている。

詳しい情報は、www.molex.com/link/SMD_antenna.htmlをご覧下さい。

* BluetoothはBluetooth SIGの登録商標です。
** Wi-FiはWi-Fi Allianceの登録商標です。
† ZIGBEEはZigBee Allianceの登録商標です。