2011年8月25日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス株式会社(本社:神奈川県大和市、社長:廣川克巳)は、高度な防水構造を持ち、過酷な使用環境が求められる輸送機器用途に適した次世代高密度コネクター「CMXコネクター」を発表した。
独自の高度な防水構造を特徴とするCMXコネクターは、ハーネスの組立段階から使用中まで一貫して卓越した密封性能を発揮する上、設計の柔軟性や省スペ-ス性の向上に貢献する。本コネクターシステムは自動車や建設機械から船舶まで様々な輸送機器に対応し、ECU(エンジン・コントロール・ユニット)、ギアボックス、サスペンションコントローラーや電気式パーキングブレーキなどのパワートレイン用途、ジャンクション/ヒューズボックス、ライトコントロールシステムや電動ドアなどのボディエレクトロニクス用途といった、各種の電線対基板アプリケーションに最適である。
グローバルプロダクトマネージャーのセルバン・ウィルヘルムは「今回発表した次世代CMXコネクターは、これまで10年以上にわたり市場から高い評価を受けてきた当社のモジュール型CMC接続システムの次世代製品です。このCMXコネクターシステムは、輸送機器用に開発された高密度なシールド接続システムで、大幅な性能向上を実現しています。新しいCMXコネクターは嵌合面を密封保護する独自の設計によって、嵌合前、嵌合中、抜去中のいずれにおいても一貫してコネクターの完全な防水性を確保することで、ハーネスメーカーの品質要件を満たすことができます。」と述べている。
モレックス社では当面の需要分野として輸送機器市場をターゲットに、5列55極コネクターと5列65極コネクターの2製品を開発した。55極および65極のCMXコネクターは、それぞれ0.635mmおよび1.50mmの同社CTXターミナルを利用し、過酷な環境下において2.5A~6.0Aの低・中電流に対応する。CTXターミナルは高導電性銅合金を用いることで優れた応力緩和性能と電流特性を実現している。
CMXコネクターの他の特徴としては:
- 2.50mmおよび3.70mmピッチ5列コネクターの採用により、顧客仕様のプリント基板(PCB)やエンジンコンパートメントの省スペース化に貢献
- 防水等級IP×9Kおよび500mbarでの気密性が要求される防水アプリケーションで優れた性能を発揮
- 複数のカラーコードが利用可能なため、目視での確認が容易でハーネス組立のサイクルタイムを短縮すると共に、極性Key対応によりヘッダーとコネクターの誤嵌合を防止
モレックスは、今後も異なった極の製品を開発することでCMXコネクターシリーズのラインナップを拡充していく。CMXコネクターシステムに関する詳しい情報(データシート等)は、www.molex.com/link/cmx.htmlを参照。